大江健三郎、戦う人

作家の大江健三郎さんは、今、『沖縄ノート』の中での集団自決についての記述で、沖縄の集団自決はあくまでも自主的なものと主張する当時の日本軍守備隊長と遺族に名誉毀損の訴訟を起こされているのだそうだ。彼は、この裁判についてできるだけ詳しい報道がなされることを願っているそうだ。この裁判を通して、沖縄でどのように非人間的なことが「日本軍」によって行われたか、そしてそれがいかに読みかえられようとしているのかを示したいのだそうだ。8月16日付けの朝日新聞で、彼は戦争の理不尽さを言及している。
「60年前の夏、戦争が終わった日に日本人が感じた解放感のすぐ裏側には、私ら10歳の子供にもその前日までずっとあった、そしてそれを口に出していうことはできなかった、個々に死を強制する国という存在への恐怖が、なおこちらをじっと見ているという気持ちが残っていたのが思い出されます。人間として決して受忍できない苦しみを人間がこうむったこと。」
それを忘れちゃいかんよ、日本。彼の『沖縄ノート』をちゃんと読もうと思った。
by linsshio | 2005-08-31 01:21 | 日々のこと

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